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「ミルクと酪農の真実と未来 」 その2 |
酪農学園大学酪農学部食品科学科助教授 石井 智美
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【 今日の日本の食と乳・乳製品 】 若い世代などで、不足した栄養素をサプリメントで補うケースが増えていますが、一方で過剰摂取の恐れもあります。素早く栄養を摂るには身近な牛乳、ヨーグルト、チーズなど、消化しやすいバランスの取れた栄養のある乳製品の摂取が望ましいと考えます。また、牛乳・乳製品の摂取量、効用について科学的根拠に基づく説明を、メーカーや研究者がもっと行ってもいいのではないでしょうか。高齢化を控えた今日、ヨーグルトなど発酵乳の「免疫力アップ効果」などの具体的な情報についてもぜひ注目してほしいと思います。 病院では、抗生物質が効かないケースや耐性菌の問題が出て、抗生物質の投与が非常に難しくなっており、一方で医療費削減の観点から早期退院が奨励されています。大阪市の医療機関では手術前にヨーグルトを食したりして免疫力を高め、治りを早くし、抗生物質の投与削減をしたことで多方面から注目されています。ヨーグルトの摂取によって、傷口が早く塞がり、傷が化膿しにくいという効果も報告されています。乳糖不耐症の方もヨーグルトの摂取は大丈夫ですので、手術をする方に、手術前にヨーグルトを毎日1個食べることをお勧めします。 最新の栄養学では、1日に必要なエネルギー量や栄養成分値を合わせた食事を摂ることを最重要とするのみでなく、今晩はお茶漬けだったので、明朝はタンパク質を豊富に含んだ豆腐をというように、日々の献立にメリハリ、弾力があって良いとしています。消化吸収には個人差、性差が大きく、食事の際の気分も影響します。今後、食べ合わせや調理方法、食事時間の間隔などにも注目していかなければならないでしょう。機械的な時間設定で食事をすることは問題で、最低でも3時間、出来れば4時間以上の間隔をあけて、空腹を覚えてから食べるようにすることも考えていかなければならないでしょう。骨粗鬆症について様々なことが言われていますが、最大の原因はダイエットです。栄養不足によって発症します。カルシウムを貯金するためには栄養とともに運動も欠かせません。 最後に「日本型の乳文化」を考えた時、ごはんと乳・乳製品をどう組み合わせていくかが鍵になります。学校給食の影響でごはんと牛乳は合うと考える世代が増えています。子供に対しては、「食育」の場で牛乳の効用を具体的に伝える「教育力」が必要だと思います。また、学校給食を離れた世代に、「牛乳は意識して飲まなければいけない食品」であることを再度認識する方法を、多面的に検討していくことが急がれます。牛乳について様々に論じられている今こそ、「新しい日本の乳文化」を考え、構築していく良い機会になると考えます。毎日の食生活にコップ1杯のミルク、そしてヨーグルトを食べることをお勧めします。
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※このトピックは酪農学園大学連続公開シンポジュウム『ミルクと酪農の真実と未来』から酪農学園ミルク産業推進会議の関係者の承諾を得て掲載している。酪農学園大学の関係者に心から感謝している。 |
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