第2回「 女性が仕事をもつこと」 2007年2月例会 平井保プロフィール

 
                           外部講師:渡辺 ミサ氏 
渡辺ミサ
  1940年横浜生まれ。夫、渡辺康麿氏(元玉川大学及び立正大学教授)が創った、自己形成史分析及びセルフ・カウンセリングの手ほどきを通し、小学生から大人まで、その方の問いを共に考えてきた。現在、NHK学園生涯学習局専任講師、生涯学習セルフ・カウンセリング学会事務局長、NPO法人セルフ・カウンセリング普及協会理事長。2児の母。
主著:『カッとなって子どもを叩かない法』『妻が夫にイライラする本当の理由』(学陽書房)『自分を発見するワークペーパー32』(学事出版)
http//www.Self-c.net
 三水会例会で、「少子化」が話題になり、子育てをしながら働いておられる女性の方の話を聞きたいとの会員の希望から、今回の企画となりました。渡辺ミサ氏の体験に基づく、熱のこもったお話に触発され、全員が意見を述べる、活気のある例会になりました。
 
<講演要旨>
1、はじめに 

@今後10年間で労働力人口が700万人減る。外国人労働者の受け入れ拡大も考えられるが、まず、日本人女性の活用をすべきであろう。専業主婦は16百万人以上いるのだ。

A経済財政諮問会議は、労働市場の制度改革を通じ、活力ある経済と働きやすい社会の構築(労働ビッグバン)の検討を開始した。その中で、仕事と私生活の調和(ワーク・ライフバランス)の推進が注目される。

2、仕事をしている女性の現状 

@厚生労働省調査(H17年):この20年間で女性の労働力率は大きく上昇している。 特に、中高年女性層の上昇幅は大きく、その8割以上が就業の継続を希望している。

A第一生命経済研究所調査(H17年):
<企業調査>『産・育休の情報提供と支援』は過半数の企業が実施している。『子育て支援』の実施割合は3割未満と低い。
<就労者調査>男性正社員の85%、女性正社員の94%が「年次有給休暇の取得を促進させるための措置」を必要としている。また、『子育て支援』の中でも「法定を上回る子どもの看護休暇制度」を8割が必要としている。

3、仕事をもつ女性が抱える課題

@本人の課題:(イ)勤務の部門によっては生理休暇が取りにくい。(ロ)最近は出産・育児休暇が1年取れるようになった。私が勤めていた昭和30年代半ばは、それを勝ち取る運動をしていた。(ハ)病児看護の問題がある。保育園では病気の子どもは預かれない。企業内に保育園のある恵まれた所もある。(ニ)更年期障害の問題。個人差が大きく、重い症状になる方もある。(ホ)介護の問題は老親だけではなく、例えば、夫が若年性認知症になった場合も就労が困難になる。

A社会の課題(イ)一流企業に勤めている人は、経済的に時間的に割合恵まれた条件にあるが、大半は条件が整っていない。(ロ)昭和30年代半ば、「結婚したら退職するのが当たり前」という雰囲気が職場にあった。男女雇用機会均等法ができた今でも「女性は家庭にいるべき」という意識が根強いようだ。

4、課題解決への小さな実践
 社会全体に、経済的にも精神的にもゆとりがあってこそ、女性が安心して働き、子育てをできる環境が整う。そこでは、子供自身も安心して育ち、良い循環の社会になると思う。
 私はその願いをこめ、セルフ・カウンセリングを教えることを通して、自分で自分の問題を発見し、解決策を見出し行動する自己教育力をを養うよう活動を続けてきた。
最後に、私自身は「ありのままを受けとめ合う家庭」の基盤こそが、子供を育てる喜び、仕事のやりがいを感じさせるものではないかと思う。