| 「明日の土曜日、ベーリランドに行こうよ。」と息子にいわれ、私がキョトンとしていると、「だからイチゴ畑だよ、去年、お母さんたちと行ったんだ。」といらぬ情報まで付け加えてくれました。父親が働いている間、奥様どうしで遊んでいたなと思いつつ、結局、イチゴ狩りに行ってきました。
我が家の周囲は、産業地域、農地(牧草地)、森林、住宅地がきちんと区分けされ、ちょっと歩けば、すぐに北海道の富良野、美瑛のような風景になり、牛や羊ばかりでなく、いろいろな農作物の畑を見つけることができます。
ベーリランド(Beeriland)はある農家が経営している果樹園でして、いつもの散歩コースからもう少し山奥に入ったところ所にあります。店番の人に断って、地植えのイチゴの苗から、好きなだけ実を摘んで、大雑把に重さを量って、料金を払うという簡単なビジネスですが、なかなか繁盛しています。ということで、私たち家族もこの果樹園で、美味しそうな実を見繕って、2パックほどのイチゴを摘みました。
しかし、周囲の家族連れやカップルは、まだまだ延々と摘み続け、当たり前のようにバケツ何杯分も持ち帰ろうとしています。あんなに食べたら、お腹を壊すはずですから、何に使うのだろうと考えていた2週間後の日曜日、あるドイツ人家庭のお茶パーティーに伺ってみたところ、巨大な自家製イチゴパイでおもてなしを受けました。なるほど、毎日デザートを食べる人たちにとって、今が旬のイチゴは、お客様向けにたくさん必要なのですね。
奥様がおっしゃるには、記録的な大雪が降るなど、バーゼルでは寒い日が続き、春になっても雨が少ないまま、6月に突然、気温が上がってきたため、今シーズンのイチゴの実はあまり甘くないのだそうです。地元の作物を地元の人たちが手間隙かけて調理して、そのできに一喜一憂するなんて、地域に根ざしている人たちだからこそできる、奥深い食生活の楽しみ方(この場合、嘆き方)だなと、いただいた酸っぱいイチゴにも妙に納得してしまったのでした。
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