| キリスト教でいう四旬節の初日「灰の水曜日」までの数日間(2006年は3月6〜8日)は、ファスナハトという春を告げるお祭りが行われます。バーゼルのファスナハトは規模も大きく、重要な観光イベントにもなっていますが、今回は、バーゼルファスナハトに先駆けて、前日夜(3月5日)に行われた、隣町リースタールでの火祭りをご紹介します。
内容は、松明をもった何百人もの人たちが、町の目抜き通りを順序良く行進するという、 傍目にはいたって簡単なお祭りなのですが、松明というのが角材を組み合わせた大きな箒状のものでして、歩くキャンプファイヤーといえばわかりやすいでしょうか。ということで担ぎ手は、屈強な若者、力自慢のおじさんを想像しがちですが、女性もいるんですね。それも、ヘルメット、頭と肩を覆うタオルだけ、耐火服なんて着ていません。
松明の行進は、街の外側からやってきて、街の入り口となる木造の門をくぐるところから始まります。木造の門ですから、何本かの松明が通り過ぎるたびに、消防士が門に放水して、火災を防いでいます。大きな木の柱が放水を受けて湯気だっていますから、相当に熱くなっているはずです。
また、担ぎ手も焼け焦げそうになっていまして、目抜き通りの所々で待機している消防士から、頭や肩に水をかけてもらっている人も少なくありません。あれは絶対にやけどになってます。あの独特のドイツ軍ヘルメット(側頭部と後頭部が長く伸びているやつです)をかぶっている人もちらほら見かけましたが、鉄製だと熱伝導が良すぎて、頭が茹で上がると思います。火にもめげない気合の入った人しか参加できないという、別の意味でハードボイルドなお祭りです。
本来ですと、何人もの人が担ぐヘビー級松明や、「それって既に火事でしょ!」と思うような燃え盛る山車が登場するため、観客も焦げてもいい服を着てくるのがマナーなのだそうですが、今年は前日までの大雪のため、屋根に積もった雪が観客に落ちてくるなどの理由(つまりそれくらい炎が高く上がるということです)から、プチサイズの火祭りになってしまいました。
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