第3回 独立記念日

赤 単 
 
 

唐突ですが、8月1日はスイスの独立記念日でして、7月31日から翌日にかけては、国旗を掲げて、花火を打ち上げてお祝いするのがお約束です。

  7月31日の深夜から行われる街の大イベント「ライン川花火大会?」(会場はミッテルブルッケという橋の周囲)があるというので、よそ様の国のお祝いごとではあるものの、家族を連れて見物してみることにしました。

 
が、既に路上にはレストランやパブの特設テーブルが並べられ、街全体が大宴会場と化しています。そこへ花火を見に来た人たちがやってくるわけですから、橋はおろか通りまでぎゅうぎゅう詰めの状態で、アパートの窓やテラスまでも人だらけです。

  子ども連れでは危ないなと思いつつ周囲を見てみると、ラッシュアワーやそれに伴う痴漢など知るはずのないこの街の人々は、どうもこの押し蔵饅頭を無邪気に楽しんでいるようなのです。事故がおきないのが不思議なくらいです。

  さて、花火大会自体は音、種類、量ともに日本のものと変わりありません。でも、オープニングがちょっと洒落ていて、長時間発火する花火が一つずつ黒い風船に結び付けられて、次々と空に放たれます。
 風に流されながら浮かび続ける花火が何百個も連なると、まるでそこに天の川ができたかのように見えるのです。


  初めて見た人は、その幻想的な光景に驚くことでしょう。打ち上げ花火は一瞬ですが、この天の川はしばらくの間、素敵な気分にさせてくれます。天の川を見て夜更かした8月1日は、朝から子供たちが家の周囲で爆竹を鳴らして、うるさいったらありゃしないのですが、夜になると各家庭のお父さんたちも「こんなに大きいのって犯罪じゃないの?」というようなとんでもない花火をドッカーンとやってます。水平射撃だけはしないでねと祈りつつ、もうしばらく花火はいらんという感じです。

         (次回をお楽しみに ・・・)

 

 
マスコット骨犬君